ネット上の掲示板やSNSでは、営業終了の一報が出た当時から「集客が落ちて大赤字だったのではないか」「安全管理面で重大なトラブルがあったのではないか」といった根拠のない憶測が飛び交いました。しかし、バンダイナムコアミューズメントが発表した当時の公式情報や商業施設開発の業界構造を精査すると、そうしたネガティブな噂は事実無根であることが分かります。
閉店に至った決定的な理由は、「定期建物賃貸借契約(定借)の満了」と「コロナ禍を経た屋内体験型IP事業のスクラップ&ビルド」という2つの客観的要因に集約されます。ららぽーと横浜のような大規模ショッピングモールでは、核テナントや専門ショップと通常5年〜10年スパンでの契約を結び、期間満了に合わせて館全体のMD(マーチャンダイジング・店舗構成)リニューアルを実施します。ウルトラアスレチック横浜店もまさにこの契約満了の節目を迎え、施設側との協議の末にひとつの役割を全うする形で営業終了の経緯を辿りました。
さらに、運営母体であるバンダイナムコアミューズメントは、体験型エンタメの拠点をデジタル連動型や最新の回遊型アトラクションへと進化させる戦略を進めていました。当時のウルトラアスレチック横浜店は2010年代のアナログなアスレチック構造をベースとしていたため、設備の老朽化更新にかかる莫大なコストと、感染症対策を踏まえた空間密度の再定義を天秤にかけた結果、契約更新を行わず次世代型店舗へリソースを集中させる経営判断が下されたのです。