社会保障審議会や年金財政検証を経て進められる年金制度改革において、受給開始年齢の最新動向はどうなっているのでしょうか。
国が検討を進めている改革の焦点は、受給開始年齢そのものの引き上げよりも、社会保険料の納付期間の延長(60歳から65歳までの引き上げ検討)や、短時間労働者への厚生年金加入義務化、そして在職老齢年金制度の見直しです。現時点で「厚生年金の原則支給開始年齢を65歳から即座に引き上げる」という公式な法改正案は決定されていません。
ただし、諸外国では平均余命の延伸に伴い、支給開始年齢を67歳〜68歳へと段階的に引き上げる国が増加しています。日本国内でも中長期的な財政バランスを維持するため、将来的な基準年齢引き上げの布石として「まず繰下げ上限の枠を広げるのではないか」という警戒感が専門家の間でも指摘されています。