在日外国人の法的権利や生活基盤をめぐっては、法改正を通じて日本国籍者との格差是正が進められてきた歴史があります。その代表例が、2012年に行われた住民基本台帳法適用です。従来の「外国人登録法」が廃止され、日本人と同様に世帯単位で住民票が作成される仕組みへと統合されました。
この一元化により、市区町村における行政サービスの効率化が進んだだけでなく、健康保険や国民年金、子育て支援といった公的扶助の窓口手続きが円滑化しました。現在、在日外国人であっても適法に住民登録を行っている限り、社会保険制度への加入義務および受給権は日本人と同等に認められています。
一方、日本国籍への変更を希望する者に対しては、国籍法帰化手続きが適用されます。帰化許可の基準には、一定期間の継続居住(通常5年以上、特別永住者や日本人の配偶者は簡易帰化の特例あり)、素行の善良さ、独立した生計を営む能力、日本語能力などが定められています。法務省の公表データによると、毎年約8,000人から1万人前後が帰化許可を受けており、在日コリアン3世・4世の間でもライフステージの変化を契機に日本国籍を選択する人が着実に増えています。
ただし、外国人住民権利の根幹をなす「地方参政権」については、1995年の最高裁判決(憲法上保障されてはいないが、法律で付与することは否定されないとの傍論)以降も国会での法制化は見送られており、地方議会や憲法学会での議論が平行線をたどっています。