全国一律に見えるコンビニのラインナップですが、実はあんまんの仕様には明確な「東西の壁」が存在します。マーケティング調査や主要メーカーの出荷比率を見ると、関東を中心とする東日本ではこしあん(ごま餡)の支持率が約7割を占めるのに対し、関西以西の西日本ではつぶあんの支持率が逆転して過半数を超えるという明確な傾向があります。
この地域差は、日本の歴史的な和菓子文化の土壌に起因しています。京都を中心とする上方文化では、大納言小豆をはじめとする良質な小豆の粒感を残し、風味をストレートに味わう「粒あん・小倉あん」が高級菓子として尊ばれてきました。一方、江戸・東京では手早く食べられる屋台菓子や、洗練された滑らかさを重視する「こしあん」が好まれてきた経緯があります。
大手コンビニ各社もこの嗜好の違いに配慮しており、同じチェーンであっても東日本エリアでは「濃厚ごまあんまん(こしあん)」を標準配備し、西日本エリアでは「北海道産小豆のつぶあんまん」をメインに据える、あるいは併売するといったエリアマーケティングを徹底しています。