ネット上の掲示板やSNSでは、事件直後に「警察の交通取り締まりで怪しまれた」「深夜の職務質問で所持品検査をされた」といった噂が飛び交いました。しかし、これらは明らかな事実誤認です。
麻薬取締部(マトリ)や警視庁の組対部門が動く薬物事案において、令状を持って自宅に踏み込むのは、90%以上の確率で物証が取れる裏付けが完了している段階に限られます。捜査員が部屋に入った際、永山は動じる様子もなく「大麻です」と素直に認めたと報じられていますが、これは言い逃れができない状況であることを本人も即座に悟ったからに他なりません。
また、「知人女性が警察に通報したのは金銭トラブルや痴情のもつれではないか」という憶測も根強く存在します。警察が情報提供者の身元を明かすことは絶対にありませんが、薬物事件におけるタレコミの多くは、関係性の悪化、あるいは「これ以上見過ごせない」という近親者の義憤や破局に伴う摩擦が契機となります。いずれにせよ、永山が身を置いていた親密圏の人間関係そのものが捜査の起点となったことは動かしがたい事実です。