花物語をはじめとする認知症対応型共同生活介護には、厳格な入居要件が定められている。原則として要支援2または要介護1以上の認定を受けており、医師による認知症の確定診断が下りていることが必須条件だ。さらに、施設が所在する自治体に住民票を持つ住民でなければ入居できないという「地域密着型」特有のハードルが存在する。
厚生労働省が推進する地域包括ケアシステムの観点からは理に適ったルールだが、親が地方に住んでおり首都圏の子供の近くへ呼び寄せたい場合には、住民票の事前異動手続きなど煩雑なステップが立ちはだかる。重度の医療的ケアが必要になった場合や、著しい自傷他害の恐れがあるケースでは、退去を余儀なくされるリスクも念頭に置かなければならない。