日本を代表するスターパティシエである辻口には、賞賛と同時にネット上でのシビアな口コミや批判的な声も散見されます。実際の評判はどうなのか、SNSやグルメサイトの膨大なレビューを分析すると、興味深い傾向が浮かび上がってきます。
ポジティブな評価としては、「どのケーキも口溶けの計算が緻密で、甘みと酸味のバランスが唯一無二」「ル ショコラ ドゥ アッシュのボンボンは日本の素材が芸術的に活かされている」といった、技術力と味覚設計への絶対的な支持が8割以上を占めます。一方でネガティブな声としては、「価格設定が強気で日常使いしづらい」「メディア出演が多く、本人が厨房に立っていないのではないか」という指摘が見受けられます。
しかし、現場関係者を取材すると、辻口本人は現在でも全ブランドのレシピ開発と品質チェックを徹底的に統括しています。2015年に放送されたNHK連続テレビ小説『まれ』(土屋太鳳主演)で製菓指導およびスイーツ監修を務めた際も、劇中に登場する膨大な洋菓子の試作を徹夜同然で自ら行い、出演者への手元指導を細部に至るまで妥協なく叩き込みました。テレビ用の見せかけではなく、本物の技術を注入するその真摯な姿勢は、制作スタッフからも深い敬意を集めたといいます。「メディア露出=タレント化」というネットの短絡的な見方は、彼の現場主義の深さを知らない表面的な誤解であると言わざるを得ません。