災害心理学の研究において広く指摘されているのが、危険が迫っていても「自分だけは大丈夫」「まだ誰も避難していないから平気」と思い込んでしまう正常性バイアス(Normalcy Bias)と同調性バイアスの危険性です。
自治体から発令される防災情報において、警戒レベル4「避難指示」が出た段階で全員避難が鉄則です。もっとも危険な「警戒レベル5(緊急安全確保)」や気象庁の特別警報が出てからでは、すでに周囲の水位が上昇し、屋外への移動そのものが命取りになります。「夜間の豪雨の中で避難所に向かう」こと自体が極めて危険な場合は、自宅の2階以上で山や崖から離れた部屋に身を寄せる「垂直避難」への切り替えを躊躇してはなりません。
また、ライフライン遮断に備える台風対策グッズと停電への備えとしては、以下の準備が直ちに求められます。
- 大容量ポータブル電源・モバイルバッテリー:情報収集端末の充電維持、小型家電の稼働。
- 断水対策:浴槽への満水貯水(生活用水)、飲料水(1人あたり1日3リットル×3日分)。
- 窓ガラス飛散防止:養生テープや飛散防止フィルムの貼付、カーテンを閉めての施錠。
- 非常用LEDランタン・ヘッドライト:両手が空く光源の確保(ろうそくは火災リスクが高く厳禁)。
【判断基準】避難所へ行くべき人・自宅避難(垂直避難)で待機すべき人の条件
- 避難所へ直ちに移動すべき人:ハザードマップで想定浸水深が深い低地、土砂災害警戒区域、木造平屋建て住宅に住む世帯。
- 自宅避難(在宅・垂直避難)が適している人:ハザードマップで浸水・土砂リスクがなく、耐震性の高い中高層マンションの2階以上に住み、最低3日分の水・非常食・電源を確保できている世帯。