近年、頻繁に発生する積乱雲の列、すなわち線状降水帯は大雨災害の最大の要因となっている。次々と発生する発達した雨雲が同じ場所を通過・停滞することで、数時間にわたり強い雨を降らせ続ける。これに拍車をかけるのが、都市特有のヒートアイランド現象と結びついたゲリラ豪雨の突発性だ。
アスファルトに覆われた都市部では、急激な表面温度の上昇が局所的な低気圧を形成する。そこへ湿った風が流れ込むことで、天気図上の前線とは無関係に雨雲が急速に発達するのだ。中小河川の急激な増水や地下街への浸水被害は、雨が降り始めてから数分で危険水域に達するため、従来の警報発令スピードでは対応が追いつかない場面も想定される。