日本国内に目を向けると、伝統的な藍染めや漆芸における「濃群青(こいぐんじょう)」の再解釈が盛り上がりを見せている。建築分野では、都市部の高層ビルや高級リゾートホテルにおいて、外装パネルやエントランスのアトリウムにこの深い青を取り入れる事例が急増中だ。
直射日光の下では鮮やかな表情を見せ、影に入るとブラックホールのように光を吸収する――光の角度によってドラマチックに変化する表情が、コンクリートとガラスで埋め尽くされた都市景観に豊かな詩情を与えている。海外の有名建築家たちがこぞって日本の伝統塗料や染料メーカーとコラボレーションを開始しており、伝統工芸の輸出産業としての道も開きつつある。