スタイリングの成否を決める要素の8割は、スタイリング剤を塗る前の「ベースメイキング」、すなわちドライヤーによる熱コントロールに集約される。第一線のトップスタイリストたちが口を揃えるのは、髪を濡らした直後の根元の立ち上げ作業の重要性だ。
髪全体を8割ほど湿らせた状態から、温風を当てつつ手ぐしで毛流れを後ろへ強く引き込む。形が整ったその瞬間に冷風へと切り替えることで、髪のタンパク質が固まり、強力な形状記憶効果が生まれる。この下地作りを怠れば、いくら強力なヘアスタイリング剤を塗り込もうとも、湿気や皮脂によって毛髪は元の生え癖へと戻ってしまう。土台を固めて初めて、崩れない理想のオールバックのシルエットが完成するのだ。