一度破裂を起こした猫や、体質的に分泌物がドロドロとして詰まりやすい猫は、定期的なケアを行わなければ高確率で再発します。適切な予防サイクルを構築することが重要です。
自宅でケアを行う場合の猫の肛門腺絞りのやり方とコツは、以下の手順に従います。
- 姿勢の確保:猫のしっぽの根元を優しく持ち上げ、肛門を露出させる(2人体制で1人が頭側を撫でて保定するのが理想)。
- 位置の把握:肛門を中心として、時計の4時と8時の位置に親指と人差し指を当てる。溜まっている場合は大豆〜小豆大のコリコリとした膨らみを感じる。
- 押し出し方:外側から強く潰すのではなく、嚢の「奥・下」から「手前・上(肛門出口)」へ向かって、指の腹で優しく押し上げるように圧をかける。
- 飛散防止:分泌液が勢いよく飛び散るのを防ぐため、必ず大きめのティッシュやウェットティッシュで肛門全体を覆いながら行う。
【プロの結論】自宅ケアに向いている猫・慎重になるべき猫の明確な判断基準
猫の肛門腺は犬に比べて小さく組織が繊細なため、すべての飼い主が自宅で絞るべきではありません。無理な圧迫は嚢を破裂させる直接の原因になります。
- 自宅ケアに向いているケース:性格が温厚で保定されても暴れない猫、過去に絞り方を動物病院で直接指導された飼い主、分泌液が液状で軽い圧で容易に出てくる猫。
- 無理せず動物病院やプロに任せるべきケース:触られるのを極端に嫌がる猫、肥満体型で嚢の位置が外側から触知しにくい猫、分泌物がペースト状・固形状に硬化している猫、過去に破裂や重度炎症の既往歴がある猫。
動物病院での定期的な肛門腺絞りは、健康診断のついでであれば500円〜1,500円程度で受けられます。愛猫との信頼関係を損なわないためにも、「自力で無理をせず、プロの定期チェックを日常ルーティンに組み込むこと」が、最も合理的で安全な予防戦略です。