高倉健の死後、世間を驚かせたもう一つの大きな出来事が高倉健 遺産相続問題です。生涯独身を通したと信じられていた健さんに「養女」が存在し、しかも彼女が全財産を単独で引き継ぐという事実は、芸能界のみならず社会全般に大きな衝撃を与えました。
遺された資産は、東京都世田谷区瀬田の豪邸、港区内の高級マンション、ハワイの別荘、金融資産、さらには映画の著作権や肖像権などを含め、総額約40億円にも上ると報じられました。そして遺品整理の中で見つかったのが、公証人立ち会いのもとで作成されていた高倉健 遺言書の内容でした。そこには「全財産を小田貴月に相続させる」旨が明確に指定されていたのです。
さらに世間の動揺を決定づけたのが、高倉健 豪邸解体の理由を巡る論争です。世田谷区瀬田の緑豊かな高台に建っていた敷地面積約260坪の大豪邸は、健さんの死後わずか数年で重機が入り、完全に更地化されて売却されました。敷地内にあった健さんこだわりの植栽や書斎、長年乗り継いだ高級外車、さらにはプライベートクルーザーに至るまで次々と処分・解体されたのです。
ファンや映画関係者からは「記念館として遺してほしかった」「健さんの生きた証をなぜ壊すのか」という悲鳴にも似た批判が殺到しました。これに対し小田氏側は、「『自分が死んだらすべてを整理し、元の更地に戻してほしい』という健さん生前の強い遺志に従った結果である」と説明。自身のプライベート空間を他人の好奇の目に晒されたくないという、高倉健一流の潔癖な美学を忠実に守ったのだと主張しました。