警察庁が指定する重要指名手配被疑者は、殺人、強盗殺人、放火といった極めて重大な凶悪犯罪を起こし、迅速な身柄確保が社会防衛上不可欠とされる人物たちで構成されている。警察関係者の証言によると、指名手配には警察庁が全国規模で特別追跡を指定する「重要指名手配」と、各都道府県警察が個別事案で発令する通常の手配が存在し、前者は全国すべての警察官が顔写真と身体的特徴を携帯端末や手帳に常時携帯して捜査に当たっている。
しかし、捜査本部の必死の追跡にもかかわらず、長期間にわたり足取りが途絶えるケースが後を絶たない。その背景には、周到に用意された偽名や偽造身分証の存在、さらには身元確認が曖昧な日雇い労働環境や住み込みの非正規雇用現場を転々とする逃亡犯潜伏手口の巧妙化がある。捜査幹部は「一度地域社会のインフラから完全に離脱し、現金決済のみで生活するアンダーグラウンドの生活圏に入り込まれると、デジタルな痕跡(足跡)を辿る従来型のサイバー捜査が通用しにくくなる」と打ち明ける。
警察当局は市民からの有力情報提供を促すため、捜査特別報奨金制度を積極的に適用している。事件の凶悪性や社会的反響の大きさに応じて上限金額が見直され、遺族会や被害者支援団体による私設懸賞金が上乗せされる事例も増えている。2026年現在、特に注視されている主な重要指名手配犯の指定状況と公表データを以下に比較・整理した。
上記に挙げた指名手配懸賞金一覧の対象事件はごく一部に過ぎない。全国の警察庁舎やWebサイトに掲示される指名手配犯の顔ぶれは、時代の推移とともに更新されながらも、未だ解決に至らない遺族の無念を突きつけ続けている。