ビジネスの現場で領収書を手書き発行、あるいは受領する際には、税務調査で否認されないための厳格なルールを守る必要があります。特に形骸化しやすいのが「宛名」と「但し書き」の扱いです。
宛名に「上様」と記載する慣習は、簡易インボイスが認められる業種を除き、原則としてビジネス取引では避けるべきです。法人であれば正式な会社名(株式会社を略さず記載)、個人事業主であれば屋号または氏名を正確に記入します。また、但し書きに「お品代として」と書く曖昧な処理は、経費の事業関連性を証明しにくく、税務署から私的流用を疑われる典型的な原因となります。「〇〇プロジェクト用書籍代」「〇〇社との打ち合わせ飲食代」のように、取引実態が第三者にも一目で伝わる具体性を確保することが鉄則です。さらに、紙の領収書で受取金額が5万円以上(税抜)になる場合は、適切な収入印紙の貼付と消印が必要になる点も忘れてはなりません。