伊良湖で常に良い波を当てるサーファーは、単に波高の数値を見るのではなく、気象要素の立体的な関係性を頭の中でシミュレーションしています。特に伊良湖の波予想におけるうねりと風向きの組み合わせは、ブレイクの質を左右する絶対的なパラメーターです。
伊良湖エリアで最も整ったオフショアとなるのは北〜北西の風です。冬型の気圧配置では北西風が強まりすぎてサイズダウン(抑え込み)することがありますが、春から秋にかけて通過する低気圧のバックサイドで北寄りの風が入るタイミングは、グラッシーな極上ウェーブに出会える絶好のチャンスとなります。逆に、南寄りのオンショアが吹き続けると一気にチョッピーなクローズアウトコンディションへとシフトします。
また、絶対に軽視できないのが伊良湖の潮見表(タイドグラフ)です。遠浅な地形が多い渥美半島のポイントでは、潮位が100cmを下回る大潮の干潮時にはインサイドの浅瀬で一気にワイドにダンパー化し、逆に大潮の満潮時にはウネリがタプタプになって割れにくくなる傾向があります。多くのポイントで「潮が動き始める引き際」または「干潮からの上げ鼻」がベストタイミングとなります。タイドグラフのカーブの傾斜(潮の動くスピード)を意識して海に入るスケジュールを組むことが不可欠です。