東大超えの難関?東京芸術大学の実態と倍率・卒業生の進路を徹底解剖

東大超えの難関?東京芸術大学の実態と倍率・卒業生の進路を徹底解剖

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ネット掲示板やSNSで頻繁に話題となるのが、「藝大卒業生の半分は行方不明になる」という都市伝説です。公式の進路状況調査資料を紐解くと、この噂の背景にある合理的なカラクリが見えてきます。

一般的な総合大学では「民間企業への就職」「公務員」「大学院進学」が進路統計の大半を占めます。対して東京芸術大学の卒業生は、卒業時点で「作家活動」「フリーランスの演奏家・作曲家」「個人工房の開設」「劇団・オーケストラ客演」といった、独立した個人事業主として活動を開始する割合が極めて高くなっています。学校基本調査などの形式的な分類上、これらが「進路未定」や「その他」としてカウントされるため、「行方不明」というセンセーショナルな言説へと変換されて広まったのが実情です。

もちろん、民間企業へ進む学生の就職実績も極めて強固です。美術学部のデザイン科や先端芸術表現科、建築科の出身者は、電通、博報堂、任天堂、ソニー、スクウェア・エニックス、大手ゼネコン、日建設計といったトップクリエイティブ企業・設計事務所へ多数採用されています。音楽学部の卒業生も、プロオーケストラや音楽教員、劇団四季、放送局、ゲームサウンド制作会社など、確かな専門性を武器に中核ポジションを担っています。

日本文化史に名を刻む出身有名人の顔ぶれも多彩を極めます。音楽界では世界的巨匠の坂本龍一氏をはじめ、King Gnuの常田大希氏(チェロ専攻中退)、井口理氏(声楽科卒)がポップカルチャーと高度な音楽理論を融合させて時代を牽引。美術界でも村上隆氏、平山郁夫氏、クリエイティブディレクターの箭内道彦氏(現・学長)、日比野克彦氏などが第一線で活躍し続けています。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。