サンダル運転の真の恐ろしさは、道路交通法による取り締まりだけにとどまりません。交通事故が発生した際の民事上の損害賠償責任と過失割合において、決定的に不利な証拠となる点にあります。
交通事故の過失割合は、過去の膨大な裁判例の蓄積(判例タイムズ等)をベースに算出されます。通常、追突事故や交差点での出合い頭事故では基本過失割合が設定されていますが、一方の当事者に「著しい過失」や「重過失」が認められた場合、過失割合が5%〜10%程度加算(修正)されます。
過去の裁判例では、「緊急ブレーキ時にサンダルが脱げてペダルの下に挟まり、十分な制動をかけられなかった」「ハイヒールのかかとがフロアマットに引っかかりアクセルを戻せなかった」といった事態について、ドライバーの明確な著しい過失と認定されています。過失割合が10%動くだけで、相手への賠償額や自身の保険金受取額が数百万円単位で変わるケースも珍しくありません。