光があれば影もある。安易な施術によって取り返しのつかないトラブルに巻き込まれる患者も増えている。最も多い失敗事例が、感染症やケロイド化だ。掌は日常的に物に触れるため雑菌が繁殖しやすく、術後の衛生管理を怠ると重度の化膿を引き起こす。また、電気メスの出力調整を誤ると、手の動きを司る神経や腱を傷つけ、手指の麻痺や機能障害を残す危険性すら孕んでいる。
こうした事態を受け、日本美容外科学会や隣国の韓国美容クリニック協会は、安易な手相切開に対して注意を促す声明を出し始めている。手は精巧な解剖学構造を持つ部位であり、解剖学に精通していない不慣れな医師が執刀することで、生涯消えない醜状痕(不自然な引きつれ)が残るリスクがあると警鐘を鳴らす。