表面的なマクロ統計の背後にある資金の流出入を可視化するのが、地域経済分析システム「RESAS(地域経済分析システム)」や政府統計ポータル「e-Stat(政府統計の総合窓口)」を活用した地域経済分析だ。これらビッグデータを掘り下げると、多くの地方自治体が抱える「稼いだ富が域外へ漏出する」構造的欠陥が露わになる。
名目生産額がどれほど大きくとも、原材料の調達やエネルギー消費、本社交渉を通じて利益が大都市へ流出すれば、地域住民の生活水準は上がらない。真に自立した地域とは、域内でサプライチェーンを完結させ、付加価値を地域内に循環させるエコシステムを持つ場所だ。オープンデータを駆使した冷徹な現状把握が、旧来のハコモノ誘致にとどまらない戦略的産業政策の策定を促している。