のれそれの持ち味を最大限に引き出すためには、徹底した下処理方法が不可欠です。魚体が極めてデリケートなため、真水に直接浸し続けると浸透圧で身が崩れ、旨味が一気に流出してしまいます。
料理人が実践する基本の下処理手順は次の通りです。
- ボウルに3%程度の冷たい塩水(氷水)を用意する。
- のれそれを優しく入れ、指先で撫でるように泳がせながら表面のぬめりや付着物を落とす。
- 素早くザルに上げ、キッチンペーパーを敷いたバットに広げて水気を完全に拭き取る。
水気を断ち切ったのれそれは、王道のポン酢和えでいただくのが最も理にかなっています。小鉢に盛り付け、青ネギの小口切り、紅葉おろし、すだちや柚子の果汁を落とした自家製ポン酢を回しかけます。強めの酸味とピリッとした辛みが、のれそれの持つ繊細な甘みを鮮やかに引き立てます。
火を通す調理法として評価が高いのがサクサクのかき揚げです。水分を丁寧に拭き取ったのれそれに三つ葉を合わせ、薄く衣をまとわせて180度の高温で短時間揚げます。熱を加えることで身が瞬時に白濁し、表面はカリッと香ばしく、内部はとろりとした濃厚な食感へと変化。生食とはまた一線を画す奥深い旨味を堪能できます。