「これまでの描かれた放物線を追う防空戦術では、限界がある」。防衛省関係者は重い口を開く。2026年現在、平壌が実戦配備をアピールするのは、高高度から滑空しながら不規則に軌道を変える極超音速兵器だ。
マッハ5を超えるスピードで低空を飛来するミサイルは、地上レーダーによる捕捉を極限まで遅らせる。日本が誇るイージス艦の迎撃ミサイル「SM-3」や地対空誘導弾「PAC-3」による二段構えの防衛網に対し、同時多発発射(飽和攻撃)や高角度のロフト軌道実験を組み合わせる戦術は、防御側の計算をことごとく狂わせる。もはや「打ち落とせば安心」と言い切れる時代は過去のものとなった。