地上への出口が地下空間に網の目のように張り巡らされた当駅では、目的地に応じた出口選びが散策の成否を分ける。靖国通りと白山通りが交差する神保町交差点に直結するA6およびA7出口は、地上に出た瞬間に古書店の書棚がずらりと並ぶメインストリートへ飛び込める最短ルートだ。雨の日でも濡れずに主要な大型書店へアクセスできる利便性は、愛書家たちにとって何よりの救いとなる。
一方で、人混みを避けて静かな街の日常に触れたいなら、A1出口やA2出口を活用するのがツウの過ごし方だ。神田南神保町方面へと抜けるこれらの出口周辺には、メインストリートの喧騒から一段引いた路地裏が広がる。築半世紀を超えるレトロな雑居ビルの2階にある隠れ家的な私設図書館や、看板すら出していない自家焙煎珈琲の小さなスタンドなど、地図アプリにも載りにくい知られざる穴場スポットがひっそりと暖簾を掲げている。