2000年11月、エイベックス・マネジメント傘下の先鋭的レーベル「rhythm zone」から、シングル『TAKE BACK』で全米先行デビューを飾った倖田來未。当時まだ10代だった彼女は、圧倒的な声量と本場仕込みのR&Bグルーヴを武器に音楽シーンへ殴り込みをかけた。ビルボードのダンスチャート上位に食い込むなど国外での手応えを得たものの、日本国内での初動は決して順風満帆とは言えなかった。
歌唱力は業界内で極めて高く評価されながらも、セールスや認知度は思うように伸びない日々。深夜のクラブイベントを巡り、自ら音源を持って関係者へ挨拶回りを続ける地道なプロモーションが続いた。実力があるからこそ売れない現実が重くのしかかり、夜明けのスタジオで悔し涙を流すことも一度や二度ではなかったという。