この特異な世界観をプロデュースし続けているのが、地元神戸を拠点に数々の個性派店舗を手掛ける株式会社グリーンハウスだ。効率性や回転率を最優先しがちな飲食・カフェ業界において、同社のアプローチは一線を画す。あえて手間のかかる本物の植栽を育て、メンテナンスに手のかかるアンティーク家具を愛でる姿勢は、現代のコモディティ化したチェーン店に対する明確なアンチテーゼといえる。
「空間を売るのではなく、記憶に残る時間を手渡す」という哲学は、スタッフ一人ひとりの丁寧な立ち振る舞いにも反映されている。単に食事を提供する場を超え、訪れた人の五感をリセットするサナトリウムのような役割を担っているのだ。