劇中の落ち着き払った立ち振る舞いや貫禄ある声から、40代前後のベテラン軍人をイメージするファンも少なくありません。しかし、公式設定資料および小説版で明示されているムスカの年齢設定は「28歳」です。
20代後半にして軍の特務機関トップ(ムスカ大佐の階級)に登り詰め、軍隊編成や巨大戦艦ゴリアテの運用にすら指示を出す立場にいた背景には、彼の異様な裏設定と経歴が関わっています。
報道関係者やアニメーション研究家による当時の資料分析によると、ムスカの一族は没落した分家でありながら、代々ラピュタに関する古文書や科学の記録を秘匿し、復権の時を虎視眈々と狙っていました。ムスカ自身、類まれな頭脳と冷徹な政治力を武器に国家中枢へ潜り込み、政府上層部を言葉巧みに操ってラピュタ探索計画を主導させたのです。
また、ムスカというキャラクターを不朽の名悪役へと昇華させた要因として、声優を務めた名優・寺田農氏の演技力は外せません。当時の制作特番や後の回想インタビューにおいて、寺田氏は「台本を渡されて短時間で一気に収録した」という逸話を語っていますが、その飾り気のない淡々とした低音ボイスこそが、狂気を内包したエリート青年の冷徹さを完璧に具現化させました。