事故死の背景を辿る上で避けて通れないのが、その前年である2013年6月に起きた逮捕劇と家庭の崩壊です。奥さんは2002年、ホラー映画『らせん』の山村貞子役などで高い評価を受けていた人気女優の佐伯日菜子さんと結婚。2人の女児に恵まれ、当時は誰もが羨むおしどり夫婦として知られていました。
しかし、現役引退から数年が経過した頃から夫婦関係に深い亀裂が生じ始めます。2013年6月、神奈川県警戸塚署は佐伯日菜子さんに対する脅迫容疑で奥さんを逮捕しました。佐伯さんの携帯電話に対し、「今から殺しに行く」といった内容の電話を複数回かけたことが直接の容疑でした。
その後の報道関係者の取材や法曹関係者の記録によると、夫婦間では長年にわたり精神的なプレッシャーや激しい口論、いわゆるモラルハラスメントやドメスティックバイオレンス(DV)が日常化していた実態が浮かび上がりました。佐伯さんは自身の身の安全と子供たちの未来を守るため、警察へ相談。逮捕に至った直後、佐伯さんは子供たちへの配慮から告訴を取り下げ、横浜地検は奥さんを不起訴処分(起訴猶予)としました。
事件を経て、2013年7月に両者の間で協議離婚が正式に成立。子供2人の親権は佐伯さんが持ち、奥さんは住み慣れた神奈川を去ることになりました。かつて日本中のサポーターを熱狂させたスーパースターの家庭崩壊劇は、世間に大きな衝撃を与えました。