オジサンを美味しく味わうための成否は、包丁を入れる前の下処理で9割が決まります。底生生物を捕食する性質上、胃袋や腸管に未消化の餌が残っていると独特の臭気の原因になりかねません。以下の手順を忠実に守ることで、雑味のないクリアな味わいが保証されます。
1. 飛び散る硬いウロコの完全除去
オジサンのウロコは大きく、1枚1枚がしっかり張り付いています。包丁の刃先で無理にこそげ落とそうとすると、ウロコが部屋中に飛び散るだけでなく身を傷つける原因になります。ウロコ落としを尾から頭に向かって細かく小刻みに動かすか、ペットボトルのキャップのフチを押し当てて剥がし取ると、身割れを防ぎながら綺麗に処理できます。ヒゲの付け根や胸ビレ・腹ビレのキワに残るウロコも丁寧に取り除いてください。
2. 臭みの元を断つエラ・内臓・血合いの処理
腹部を肛門からあご下まで一文字に切り開き、内臓とエラを一塊にして引き出します。背骨の下に沿って走る赤黒い血合い(腎臓)の薄膜に刃先で切れ目を入れ、歯ブラシや竹ササラを使って流水で完全に洗い流します。ここで水分を残すと生臭さの原因となるため、処理後は清潔なペーパータオルで腹腔内の水分を一滴残らず拭き取ることが、魚のオジサン下処理方法における最重要工程です。
3. 三枚おろしの手順と皮の扱い
オジサンの捌き方は基本的にアジやタイなどの一般的な白身魚と同じ手順で問題ありません。頭を落とした後、腹側から中骨に沿って包丁を入れ、背側に刃を進めて三枚におろします。腹骨をすき取り、中骨(小骨)を骨抜きで丁寧に抜きます。ここで皮を引いて刺身にする方法もありますが、オジサンの真骨頂は皮下にあります。刺身にする場合でも皮を残したサク取りを強くおすすめします。