ネット掲示板で最も頻繁に俎上に載るのが、「医師の労働環境」と「看護師の離職率」に関する話題です。とりわけ初期臨床研修医の当直体制や、若手医師の時間外労働時間については、厳しい実態がリアルに書き込まれてきました。かつて旭町キャンパスの病棟では、夜間当直からの連続勤務、いわゆる「36時間拘束」に近い過重労働が常態化していた時期があり、ネット上の体験談にもその痕跡が生々しく残されています。
転機となったのは、2024年4月に本格施行された「医師の働き方改革」です。新潟大学医歯学総合病院でも、時間外労働上限規制(原則年960時間・月100時間未満)の遵守に向け、電子カルテのログとICカードによる正確な客観的労働時間の把握、当直明けの勤務免除や副業先も含めた厳格な労務管理が急速に進められました。現在、研修医の当直明けは原則として帰宅・休息が徹底されており、「当直明けで意識朦朧のまま救急外来に立たされる」といった過去の悪夢は制度的に遮断されています。
一方、看護師の離職率についてはどうでしょうか。国立大学病院の看護師離職率は全国平均(約10〜12%)と同水準か、やや低い約7〜9%前後で推移しています。離職の要因として掲示板等で挙げられるのは、人間関係の軋轢よりも「高度先進医療ゆえの過大な学習負担」と「重症患者の急変が連続する精神的プレッシャー」です。地方の基幹病院として重症度が高い患者を受け持つため、新人看護師への教育カリキュラムが非常に厳格であり、その厳しさが「離職率が高い」「激務で使い捨てにされる」といったネット上の評判へと変貌して伝播しているのが実情です。