子どものお食い初めや長寿祝いなど、ハレの日の主役となるのが「鯛の尾頭付き」です。祝い魚として姿形を美しく保つためには、特有の下ごしらえが求められます。
必須となるのが飾り塩(化粧塩)の技法です。焦げやすい尾ビレ、胸ビレ、背ビレにたっぷりと水で湿らせた塩を厚く塗り固めます。こうすることで、焼き上がりの際にヒレが焦げ落ちることなく、ピンと立った勇壮な姿を維持できます。
また、まるで生きているかのように躍動感のある「姿焼き」にする場合、竹串を尾からエラにかけて波打つように通す「串打ち」を行うと、曲がった美しい姿勢で固定されます。お腹を上にして置いた際、頭が左側、腹が手前に来る「左頭」の向きを意識して盛り付けるのが和食の作法です。