筋トレで肩を痛めた際、疑うべき代表的な障害が「インピンジメント症候群」と「腱板損傷」です。肩関節は肩甲骨と上腕骨が組み合わさる構造になっており、その隙間を腱や靭帯が通っています。腕を上げたり捻ったりする動作を繰り返すことで、骨同士の隙間(肩峰下腔)で腱板や滑液包が挟み込まれ、炎症を起こす状態をインピンジメントと呼びます。
この挟み込みを放置して負荷をかけ続けると、肩を安定させる深層筋肉群であるローテーターカフ(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)が摩耗し、やがて腱板損傷へと移行します。腱板損傷の主な症状としては、腕を真横から上げた時の鋭い痛みや、就寝時に肩が疼く「夜間痛」、自力で腕を保持できない脱力感などが挙げられます。部分断裂であれば保存療法で回復を見込めますが、完全断裂に至ると外科的手術が必要になるケースもあるため、初期の違和感を決して侮ってはいけません。