飛田新地を初めて訪れる人が最初に戸惑うのは、一般的な歓楽街とは一線を画すその独特な営業形態です。街全体は風営法上の風俗店ではなく、食品衛生法に基づく飲食店(料亭)として営業を行っています。客は「料亭の客」として上がり框(かまち)を通り、仲居(女性)とお茶や菓子を嗜みながら「自由恋愛」に発展したという建前で運営組織である飛田料理組合の規約に則って統制されています。
この歴史的経緯から、店頭での交渉や契約といった概念は存在せず、料金はすべて「飲食代(お茶・お菓子代)」として前金で支払うのが鉄則です。支払い方法は現金のみであり、クレジットカードやQRコード決済は一切導入されていません。2026年現在の標準的な相場は、通りや時間設定によって以下のように定められています。
最短コースである15分で11,000円〜16,000円程度、標準的な20分コースで16,000円〜21,000円程度、ゆったり過ごす30分コースで21,000円〜31,000円程度が基本相場です。かつては10,000円前後の設定が中心でしたが、昨今の物価動向や光熱費・衛生管理コストの改定を背景に、現在のベースラインへと緩やかに推移しました。延長は原則として行わず、決められた時間内でスマートに退室することが街の不文律となっています。