嶺井の捕手としての最大の強みは、打者の狙いを外す大胆な配球設計と、ピンチの場面で投手の心理的動揺を鎮める卓越したコミュニケーション能力にあります。DeNA時代から「投手の良さを引き出すリード」には定評があり、投手が首を振りにくい信頼感を作り出す技術はパ・リーグの舞台でも高く評価されています。
一方で、嶺井を語る上で欠かせないのが「意外性の打撃」です。打率そのものは2割台前半にとどまるシーズンが多いものの、得点圏での集中力や勝負どころで放つ一発は相手バッテリーにとって大きな脅威となっています。
時に走塁面で積極的すぎるがゆえの走塁死(解説者の坂口智隆氏から「二塁を回った時に打球をノールックだった」と指摘されたシーンなど)が話題になることもありますが、常に次の塁を狙うアグレッシブな姿勢はチームカラーとも合致しています。「バウ」の愛称で親しまれる屈託のない人柄も、投手陣の精神的な防波堤として機能しています。