鈴木保奈美が演じた赤名リカ|今も語り継がれる衝撃の真相

鈴木保奈美が演じた赤名リカ|今も語り継がれる衝撃の真相

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本作を伝説たらしめている最大の要素は、今なお引用される赤名リカの名言と「カンチ」への一途な言葉たちです。なかでも第1話のラストシーン、駅のホームで放たれた「カンチ、セックスしよ」というフレーズは、全国のお茶の間に激震を走らせました。

このセリフを生み出したのは、当時弱冠23歳だった脚本家・坂元裕二でした。坂元裕二が脚本に過激とも取れる名セリフを盛り込んだ理由について、後年の回顧録や関係者の証言では「当時のトレンディドラマの常識的な恋愛言語を壊し、嘘のない本音をぶつけ合う若者の生々しい衝動を描きたかった」と語られています。単なる肉体関係の誘惑ではなく、孤独を抱えるリカが全存在をかけて永尾完治(カンチ)に自分の存在を刻み込もうとする切実な叫びだったからこそ、下品にならず、純度の高い叙情詩として響いたのです。

しかし、画面に漂うロマンチックな空気とは裏腹に、制作現場は極限の緊張感に包まれていました。赤名リカと織田裕二の共演秘話として知られるのは、徹底的な役作りへのアプローチの違いによる衝突です。当時、情熱的で不器用な完治という役に葛藤し、精神的に追い詰められていた織田裕二に対し、鈴木保奈美はリカという強烈な自我を持つキャラクターを一身に背負い、現場で毅然と振る舞っていました。当時の関係者によると、ふたりは現場で無駄な雑談を一切交わさず、本番のカメラが回る瞬間に感情の火花を散らしていたといいます。その張り詰めた真剣勝負の空気感こそが、画面越しに視聴者の胸を締め付けたリアリティの源泉でした。

山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。