『ROOKIES』の劇中で新任教師の川藤幸一は、吉田松陰や高杉晋作、福沢諭吉、孔子といった洋の東西を問わない歴史的偉人たちの格言を好んで引用します。そのため、ネット上では「『夢にときめけ明日にきらめけ』にも何か古典的な元ネタや詩集の出典があるのではないか」という疑問が長年議論されてきました。
結論から明かすと、このフレーズ自体には特定の古典や歴史的名言の直接的な引用元は存在しません。原作者である森田まさのり氏が、川藤幸一という底抜けに真っ直ぐで不屈の精神を持つ教師のキャラクター性を極限まで突き詰める中で紡ぎ出した、完全なオリジナルフレーズです。
当時のインタビューや関係者の証言によると、森田氏は前作『ろくでなしBLUES』とは異なるアプローチとして、「夢を失い、世間から見捨てられた不良少年たちが、もう一度自分の足で立ち上がるための合言葉」を模索していました。偉人たちの借り物の言葉を浴びせるだけでは崩せなかった生徒たちの心の壁を突破するために、川藤自身の剥き出しのパッションを乗せて叫ばせた言葉こそが、この一節だったのです。