YouTube業界の構造変化を語る上で避けて通れないのが、UUUMを取り巻く資本環境の変化です。フリークアウト・ホールディングスによるTOB(株式公開買付)を経て非公開化へ舵を切った親会社の再編は、所属クリエイターとの力学にも小さくない影響を与えました。
かつてのクリエイター事務所ビジネスは、アドセンス広告収入から一律約20%の手数料を徴収するマネタイズが主流でした。しかし、動画単価の変動や企業のタイアップ予算の厳選化が進むなか、トップランナーであるフィッシャーズは「広告依存からの脱却」をいち早く推進してきました。
その象徴が、フィッシャーズがプロデュースを手がけるライフスタイルブランド「Dotene(ドテネ)」の存在です。日常をワクワクさせるオリジナル商品を展開するこのプロジェクトは、単なるタレントのグッズ販売にとどまらず、商品開発、製造、流通、マーケティングまでを統合した本格的なP2C(Person to Consumer)ビジネスモデルです。ここではUUUMのコマース支援機能や流通ネットワークが深くコミットしており、事務所とクリエイターが「搾取・被搾取」の関係ではなく、レベニューシェア(収益分配)を行うパートナーシップへと昇華しています。