生活困窮や審査への恐怖から、「審査なし」を掲げる甘言に安易に乗ってしまうと、深刻なトラブルに巻き込まれる危険性があります。現場取材から見えてきた3つの重大リスクを警鐘として挙げます。
第1のリスクは、「貧困ビジネス」や違法な囲い込みの標的になることです。生活保護費のピンハネや、退去を困難にさせる法外な管理費・施設利用料の請求を行う悪質な運営会社が存在します。初期費用をゼロにする代わりに、周辺相場の倍近い家賃を設定し、借主を経済的隷属状態に追い込む手口です。
第2のリスクは、住環境の著しい治安悪化です。「審査をしない」ということは、過去に深刻な近隣トラブルを起こして強制退去になった人物や、反社会的勢力と関係のある人物、あるいは家賃を踏み倒し続けている人物が同じ屋根の下に集まりやすい環境を意味します。夜間の騒音、異臭、共用部の損壊など、平穏な日常生活が根本から脅かされるリスクを内包しています。
第3のリスクは、突如として住まいを失う法的不安定さです。審査なし物件の中には、貸主が本来賃貸を禁じられている物件(違法民泊や又貸し物件)を転貸しているケースや、行政から是正勧告を受けている違法建築物(脱法ハウス)が含まれていることがあります。ある日突然、建物の差し押さえや退去命令が出され、何の補償もなく路上に放り出される危険性が現実に存在します。