ポートボールとは、5人から7人程度で編成される2チームが対戦し、相手の防御をかいくぐりながらパスをつなぎ、敵陣のゴール台(ポート)の上に立つ味方「ゴールマン」にボールをノーバウンドでキャッチさせて得点を競い合う球技です。一見するとバスケットボールに酷似していますが、競技の構造とゲーム性は根本から異なります。
最大の相違点は、「無機質なゴールリング」を狙うのではなく、「意思を持った生身の人間(ゴールマン)」にボールを届ける点にあります。バスケットボールではリングの高さ(公式305cm、ミニバス260cm)が物理的な障壁となり、体格や筋力に劣る児童はシュートを決めることすら困難です。対してポートボールは、高さ40〜50cm程度の踏み台の上に味方が立っているため、味方の胸元へ正確なパスを通せば確実に2点が加算されます。「全員に得点の喜びが生まれる」という心理的アプローチこそが、この競技の根幹です。
さらに守備側には、相手のゴールマンの直前に立ってシュートを阻止する専門職「ガードマン」が配置されます。このガードマンとゴールマンの攻防、そしてゴール台の周囲に設定された不可侵区域「ゴールエリア」の存在が、バスケットボールにはない独特の緊張感を生み出しています。