一方で、国公立大学進学率の都道府県別比較を見ると、真逆の力学が働いていることが分かります。山形県、福井県、富山県、徳島県などの日本海側・四国エリアでは、四年制大学進学者に占める国公立大学進学者の割合が30〜40%前後に達し、東京都の約5〜7%を大幅に凌駕します。地方においては「国公立大学に行けないのであれば四年制大学は諦め、地元就職か専門学校に進む」という明確な境界線が存在するためです。
さらに見過ごせないのが、男女別大学進学率都道府県データに刻まれたジェンダーギャップです。東京都などでは男女差がほとんど消失し、むしろ女子の進学率が極めて高い水準を維持しているのに対し、一部の地方県では男子の四年制進学率に対して女子が10ポイント以上低いという現象が根強く残っています。
この背景には、「男児には上京させてでも四年制を出資するが、女児には実家から通える範囲か、短大・医療系専門学校を勧める」という、地域社会や親世代に無意識に受け継がれてきた前世代的な家族観が関与しています。自立への第一歩であるはずの高等教育の機会が、性別と居住地の掛け合わせによって二重に狭められている実情は深刻です。