近年、時短と食品ロス削減の観点から急速に支持を集めているのが、「ピーマンの種やワタを取らずにそのまま肉を詰める」というアプローチです。従来の下処理ではスプーン等で綺麗にくり抜いていた種とワタですが、実はこれが強力な接着剤の役割を果たします。
ヘタの周囲だけを切り落として縦半分に割ると、中心にワタと種が残ります。この繊維質と凹凸が肉だねと物理的に絡み合う「アンカー効果」を生み出し、粉を振らなくても肉が滑り落ちにくくなります。さらに、ピーマンのワタには栄養素(ピラジンやカプシエイトなど)が豊富に含まれており、加熱すると柔らかくなって青臭さも消えるため、食感の違和感もほとんどありません。
ただし、見た目の均一な美しさを重視するお弁当作りや、ピーマン特有の苦味や粒々感を極限まで減らしたい小さな子ども向けには、従来通り丁寧に種を取り除いて粉を振る手法が好まれます。仕上がりの目的やシーンに応じて使い分けるのが賢明です。
【プロの結論】「種なし正統派」と「種ごと時短派」の判断基準
どちらの手法を選択すべきかは、調理にかける時間と求める仕上がりによって明確に分かれます。
▼ 種を取る「正統派」が向いているケース:
・おもてなしやお弁当など、断面の美しさと均一な舌触りを最重視したい場合。
・ピーマンが苦手な家族向けに、苦味や雑味の要素を極限まで排除したい場合。
▼ 種を取らない「裏ワザ派」が向いているケース:
・平日の夕食作りなど、下処理の手間と洗い物を最小限に抑えたい場合。
・食品ロスを減らし、ワタに含まれる栄養分を余すことなく摂取したい場合。