今日当たり前に使われている60サイズという外形寸法基準は、日本の物流・運送業界が歩んできた進化の歴史と深く結びついている。かつて国鉄や大型トラック中心の貨物輸送が主流だった時代に、個人宅から個人宅への小口配送システム「宅急便」を打ち立てたのが、ヤマト運輸の元社長・小倉昌男である。
小倉昌男は、荷物のサイズと重量を明確なカテゴリーに分類し、料金体系を明朗化することで、誰もが手軽に配送サービスを利用できる仕組みを作り上げた。このイノベーションによって集荷・仕分け作業の標準化が進み、その最小基準単位の一つとして60サイズが機能し続けている。業界全体がこの標準規格を採用したことで、現在の高密度な配送ネットワークが維持されている。