「ウルフドッグをゴールデンレトリバーのようにしつけようとしても絶対に上手くいかない」――そう語るのは、長年オオカミ犬の保護活動に携わるドッグトレーナーだ。彼らは犬としての従順さよりも、オオカミ特有の強い警戒心、群れへの執着、そして極めて高い知性と観察力を保持している。
見知らぬ人間や環境の変化に対する極度の恐怖心は、時に攻撃性へと転じる。雷の音や環境音にパニックを起こし、通常の室内ドアや木製のフェンス程度なら容易に破壊して逃走する。オオカミ犬の行動力と跳躍力は一般的な大型犬の比ではない。愛嬌のある仔犬期が過ぎ、生後1年半を過ぎて成犬の自我が目覚めた瞬間、飼い主は「自分が飼っているのは愛玩動物ではない」という事実に直面させられる。