山間部や川沿いで被害に遭った際、多くの人が「ハチなのか、アブなのか、それともブヨ(ブユ)なのか」の判断に迷います。製薬会社各社や日本皮膚科学会の臨床報告によると、アブはハチのように毒針を刺すのではなく、鋭い大顎で「人の皮膚をノコギリのように切り裂き、にじみ出た血液を吸う」という吸血行動をとります。そのため、被害に遭った瞬間に誰もが気付くほどの鋭利な激痛と点状の出血が生じます。
アブが吸血する際に皮膚内へ注入される唾液には、血液の凝固を防ぐ成分やアレルギー反応を引き起こす生理活性物質が含まれています。この唾液成分に対して人体の免疫系が過剰反応を起こすことで、刺された直後のみならず、数時間から翌日にかけて激しい遅延型アレルギー(赤み、硬結、熱感、我慢できないかゆみ)へと発展します。