1989年に公開された主演映画『愛と平成の色男』は、石田純一のパブリックイメージを決定づけた金字塔的一作だ。昼は歯科医、夜はジャズピアニストというプレイボーイの主人公を軽妙に演じ、彼の代名詞とも言える「ノータイ&素足にローファー」のスタイルを確立した。
靴下を履かずにローファーを履くスタイルは、当時としては極めて斬新だった。「なぜ靴下を履かないのか」という周囲の疑問に対し、彼はイタリアの伊達男たちの着こなしを参考にしたと語っている。単なる奇抜なファッションではなく、独自の美学とヨーロッパ流の抜け感を日本のポップカルチャーに落とし込んだ結果だった。