ドラマ内で確かに発言されていた一方で、劇中で毎話のように連発されていたわけではありません。それにもかかわらず世間に「木村拓哉といえば、ちょ待てよ」という強固な固定観念が作られたことについて、木村拓哉本人はラジオ番組『木村拓哉 Flow』(TOKYO FM)や過去の『What's UP SMAP!』などで幾度となく言及しています。
バラエティ番組等でも木村拓哉は「俺、ドラマで1回か2回くらいしか言ってない」「ホリがめちゃくちゃ言ってるだけだからね」と、笑顔でツッコミを入れつつ否定的な見解を示していました。本人にとっては何気ない芝居のワンシーンに過ぎず、決め台詞として放った自覚は毛頭なかったことが一次証言から窺えます。
しかし、時代が進むにつれてこのパブリックイメージは「否定するもの」から「楽しむもの」へとシフトしていきました。2018年に発売されたPlayStation 4用ゲームソフト『JUDGE EYES:死神の遺言』で主人公・八神隆之を演じた際や、マクドナルドのTVCM、さらには自身の公式SNSやバラエティ番組へのゲスト出演時など、木村拓哉本人があえて「ちょ、待てよ」をセルフパロディとして披露する場面が増加しました。大衆が求めるスター像を柔軟に受け入れ、自らエンターテインメントに昇華させたプロフェッショナルな姿勢がうかがえます。