ネット上で流布しているスタイリング情報の中には、髪のダメージを加速させたり、かえって崩れやすくしたりする誤った知識が散見されます。特に注意すべき3つの誤解を正します。
誤解1:キープ力を高めるために「180℃以上の高温」で巻く
「温度が高いほどカールが長持ちする」というのは大きな間違いです。前髪は他の毛髪に比べて細くデリケートなため、高温で処理するとタンパク質が熱変性を起こし、髪の弾力が失われて水分を保持できなくなります。結果としてパサつき、湿気を吸いやすい多孔性毛へと変化してしまいます。前髪の最適温度は140℃〜160℃であり、決して180℃以上でプレスしてはいけません。
誤解2:前髪キープスプレーを髪の表面全体に直射する
前髪キープスプレーのガス圧を至近距離から直接吹きかけると、スプレーの重みで束が固まりすぎたり、不自然なテカリが発生したりします。正しいスプレーの使用法は、以下の2パターンです。
- コームスプレー法:目の細かいコーム(クシ)にスプレーを吹きかけ、そのコームで前髪を内側と外側から素早く梳かす。均一にキープ剤が行き渡り、自然な質感のままキープできます。
- インナーシールド法:前髪を持ち上げ、額との境目である「内側の根元」にだけ軽くスプレーを吹きかけ、皮脂や汗のバリアを作る。
誤解3:ウェット感を出すために根元付近からオイルを揉み込む
オイルは重力と毛細管現象によって毛根側から毛先へ自然と移行します。根元近くにオイルが付着すると、頭皮の皮脂と混ざり合って数時間でベタつきへと変わり、前髪割れの直接的な引き金になります。