現在、保育現場が最も神経をとがらせているのが食物アレルギーへの配慮だ。厚生労働省が定めるガイドラインを遵守しながら、いかに「みんなと同じ見た目で、同じおいしさを共有できるか」に保育士と調理スタッフが知恵を絞っている。
卵や乳製品、小麦を使わないグルテンフリーやアレルゲンフリーの代替レシピは、もはや特別な対応ではなく日常のスタンダードとなった。豆乳ヨーグルトや米粉、すりおろしバナナを活用したケーキなど、アレルギーを持つ子も持たない子も同じテーブルで「おいしいね」と笑い合える環境づくりが、子どもの自己肯定感を育んでいる。
緑黄色野菜の青臭さを消すために、かぼちゃや人参をペーストにして蒸しパンの生地に練り込むといった工夫も定番だ。無理強いせず、視覚的な楽しさで好奇心を刺激する——現場の地道な試行錯誤が偏食の克服を力強く後押ししている。