富山駅周辺から総曲輪エリアにかけての富山市中心部は、いま最も熱い視線が注がれる激戦地だ。オープン初日から連日1時間以上の待ち時間を記録している話題のニューフェイスは、暖簾をくぐった瞬間に漂う芳醇な鶏油と魚介の香りで客を圧倒する。厨房で指揮を執る店主は、東京の名だたる銘店で修行を重ねた若き職人。地元の名水で引いた重層的なスープは、一口すするだけで旨味の波が押し寄せる。
特筆すべきは、自家製麺への徹底的なこだわりだ。富山県産の小麦を絶妙な比率でブレンドし、気温や湿度に応じて加水率を日ごとに微調整する。滑らかな喉越しと力強いコシを両立させた麺が、コク深いスープを余すところなく持ち上げる。オープン直後にもかかわらず、リピーターが後を絶たない理由は、この妥協なき一杯の完成度にある。