危険性が指摘されているにもかかわらず、なぜオロナイン角栓パックの噂は消えないのでしょうか。そこには人間の心理メカニズムが深く関わっています。
認知心理学において、目に見える即時的な成果に対して強い快感を覚える傾向を「即時強化バイアス」と呼びます。シートにびっしりと並んだ角栓を見ることで強烈な達成感とカタルシス(快感)が得られるため、脳内で「肌が綺麗になった」という錯覚が生じます。実際には皮膚組織がダメージを受けているにもかかわらず、視覚的なインパクトがリスクへの警戒心を麻痺させてしまうのです。
また、「皮脂=悪」と捉えて徹底的に取り除こうとする強迫観念も毛穴悪化を加速させます。皮膚は過剰に脱脂されると、失われた油分を補おうとして代償性に皮脂分泌を急激に増やします。その結果、パックをした数日後には以前よりも多くの皮脂が分泌され、再び角栓が詰まるという負の連鎖から抜け出せなくなります。