「キレンジャーは毎話欠かさずカレーを食べていた」と思い込んでいる特撮ファンは少なくありません。しかし、全84話の映像記録を克明に検証すると、意外な事実が浮かび上がってきます。
ゴレンジャーの秘密基地への偽装連絡口となっていた喫茶店「スナック ゴン」。マスターを務める江戸川権八総司令の目を盗んでは、大岩大太がカウンターで注文を繰り返した名物の大盛りカレーですが、実際に画面上で彼がカレーを口にする場面は全84話中14回前後しか存在しません。全体の約17%という出現率にもかかわらず、視聴者の記憶の中で「100%」に近い存在感として定着している理由は、その1回あたりの暴食ぶりとエピソードの強烈さに起因しています。
特に記念すべき第1話『真赤な太陽!無敵ゴレンジャー』において、イーグル九州支部が全滅させられた直後の重苦しい空気の中、生き残った大岩大太がスナックゴンで大盛りカレーを4杯平らげ、さらに「マスター、もう1杯!」と5杯目を要求するシーンは視聴者に凄まじい衝撃を与えました。この強烈なファーストインプレッションが、半世紀に及ぶ「キレンジャー=カレー」の図式を決定づけたといえます。